調味料って・・・
調味料というと、味を料理につけるものと誤解されている面が大きいように思います。
しかしながら調味料は決して付味量ではありません。
味を調えるためのものであることが、見過ごされているようです。
ですから素材の持ち味を引きだすのではなく
甘味で覆い隠した味つけが多いのではないかと思います。
調味料を使用する場合、煮物などに調味料を加える順序として
「さしすせそ」という言葉が言われています。
「さ」は砂糖あるいは酒であり、「し」は塩を意味し、「す」は酢、
「せ」は醤油(「せうゆ」に由来)、「そ」は味噌(みそ)を指します。
一般的に、甘味は浸透しにくいので砂糖を入れるのは早い方がよく、
塩や醤油を先にいれてしまうと味がつきにくいといわれます。
砂糖と塩の分子の大きさが関係します。
塩の方が分子が小さいために食品の間に入りやすく、また拡散速度が速いためです。
塩が先に食品の間に入り込み、塩が浸み込む余地がなくなってしまいます。
また香り成分を多く持つものとそうでないものに区別しますと、
砂糖と塩が非発酵物であるのに対して、酢と醤油、味噌は香りのある発酵生産物です。
香り成分は大変揮発しやすいものが多く、揮発しやすいからこそ
空気中に漂い鼻から嗅覚を通じて匂いを感じ食欲をそそるのです。
調理の際に早くから香りある調味料を加えて加熱すれば、
当然よい香りの成分が揮発してしまい、料理として風味の低いものになってしまいます。
詳しくは店頭にてお尋ねください。