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老人病と食事療法について

お年寄りになると、高血圧、動脈硬化、心臓病肥満、糖尿病、高脂血症、貧血、便秘、下痢などの病気になりやすいです。

 

●摂食障害がある場合の工夫

①動かさなければ寝たきり老人になる
車いすを使っても食べる場所に移動します。動かさないと寝たきりになります。

 

②食事は見ながら食べられる体位で食べる
献立を見ながら食べると安心感があり、食欲も出てきます。

 

③いろいろな道具を使って、とにかく自分で口に食物を運ぶ
自分で食べられることは大きな喜びです。サンドイッチやおにぎり、一口大のカットなど、調理方法を工夫して食べやすくなります。

 

④五感を利用して食欲を出させる
消化液の分泌低下、間食のとりすぎ、精神的ストレスなどにより、食欲がなくなります。ストレスの原因を聞くなど話し相手になる、食欲が出るような調理にすることはできます。(香辛料や香りの強い野菜、柑橘類などを使うなど)

 

⑤咀嚼しやすいような工夫をする
入れ歯が合わないなど歯に問題がある場合と、口腔内の炎症がある場合などです。やわらかくて、噛まなくても飲み込める食事にします。炎症が強い場合は、流動食にします。(牛乳、ジュース、汁物とアイス、プリン、茶碗蒸しの組み合わせ、煮物をミキサーにかけるなど)

 

⑥ゆっくり慌てず食べる
嚥下障害は、脳血管障害による麻痺や口腔や咽頭などの術後におこります。ダラダラと口からこぼさないように、完全な液状よりゼリー状や片栗粉で濃度をつけ、なめらかでのどごしのよいものに。寝たきりの場合は横向きに、少し頭を高く、1度に少量づつ、「あわてずゆっくり食べましょう」と声かけして食べさせます。

 

⑦後始末も自分で行う
何の努力もしなければ、動作が退行し寝たきりになる原因になるかもしれません。自立を援助しながら、目を離さず、手を貸さず、いつでも手助けできる体制でいます。

 

 

●寝たきり老人介護のポイント
食事中にはつぎのような配慮をすると良いです。
①最初はスープやみそ汁など汁物を与え、胃液の分泌を亢進させます。
②介助する人も腰をかけ落ち着いて、お年寄りの反応を見ながら、スピードを合わせます。
③食べる順番は本人の好みに従います。
④楽しくおいしく食べるために、音楽を流したり、会話をしながら与えます。
⑤食欲がない場合、「良く食べられましたね」と励ましの言葉をかけます。
⑥食事中の食器や容器の特徴を理解し、十分使いこなします。