冷えとお風呂
私たちの身体は、体の働きを調整する「自律神経系」というのがあります。
活動神経の「交感神経」とリラックス神経の「副交感神経」があり、
この2つがシーソーのようにバランスをとりながら体内を調整しています。
疲労や睡眠不足、ストレスなどで自律神経系が乱れると、体温調節機能が正常に働かず、
手足の血流量が必要以上に抑制されます。これが「冷え性(冷え症)」です。
冷えは、運動不足や筋肉量の低下、食事量の低下により熱生産量が減り、
薄着などによる熱放散が多いと起こりやすくなります。
女性は男性と比べて筋肉量が少ないことから、冷えに悩まされる傾向があります。
寒い時こそ、しっかり食べて運動をすることが大切です。
血液が全身をスムーズに循環するためにも、自律神経の働きを整えることが大切です。
入浴は、冷えた身体を温め、血行を促し代謝を高めてくれる効果があります。
ただお湯につかるだけでも身体は温まりますが、冷え性(冷え症)対策のためには
お風呂の入り方にもポイントがあります。
自律神経を整えるのに大切なのが「湯の温度」です。体をなるべく長時間
温められる38~40度のぬるめの湯に15分〜30分程度つかりましょう。
ぬるめの湯につかることで、自律神経のうちの副交感神経が優位になり、
血流がよくなります。浴槽の中で手や足の指を開いたり閉じたりする運動をすれば、
さらに血行促進につながります。
熱めのお湯の方がいいのでは?と思う人もいるかもしれませんが、
私たちの身体は常に体温を一定に保とうと働いています。
そのため、急に身体が熱くなると体温を下げようとする機能が働き、
湯冷めしてしまう場合があります。しかも、熱いお湯だと、
すぐにのぼせて身体全体が温まる前に湯船から出てしまうなんてことも。
身体を芯まで温めるためには、ぬるめのお湯にゆっくりつかることが大切です。
入浴前の水分補給は脱水症状等お風呂の事故を防ぐために必ず行いましょう。
身体を温めたりリラックスのために『入浴剤』や『みかんの皮』
(みかんの皮には血行促進作用のあるリモネンやクエン酸が多く含まれており、
みかん湯に入ると体がよく温まり、湯冷めがしにくいといわれています。
そのほか、クエン酸による疲労回復効果にも期待できます。)や
『ゆず』(ゆずの皮や果実、果汁には血行を促進させ血流を整えるリモネン、
α-ピネンなどの精油成分が含まれていて、湯船に浮かべることで
成分がお湯に溶け出し、体を温めます。
ゆずは肌の保水性を高め抗酸化作用をもつビタミンCの含有量も多いので、
肌のバリア機能を高め、“ひび”や“あかぎれ”など冬に見られる肌荒れを
防ぐ効果も期待できます)など入れるのもいいでしょう。
足先は最も心臓から遠く、冷えやすい部位なので、足の冷えを感じる方も多いです。
「お風呂から上がったばかりなのに、足が冷えてしまう」
「入浴後のポカポカ感がもっと続くようにしたい」という方は、
お風呂上がりの足マッサージがおすすめです。
ツボがたくさんある足裏(足の骨の第2指と第3指の間にある「湧泉(ゆうせん)」)や
ふくらはぎをほぐすことで血行が良くなり、入浴後のポカポカ感の持続につながります。
ボディオイルやクリームを付けてマッサージすれば、スキンケアも一緒にできていいです。
頭が濡れている状態が続けば、それだけ体の熱も奪われてしまいます。
湯上がりにはタオルドライした髪をしっかりとドライヤーで乾かしましょう。
入浴前後の水分補給は必須の事項ですが、冷えを防ぐ目的であれば、
入浴後は白湯を飲むのがおすすめです。体の内側からもしっかり温めることで、
湯冷め防止にプラスになります。
身体が温まりすぎると眠りにつくことができません。
就寝の90分前に入浴することで、程よく体温が下がります。
リラックスした状態で入眠でき、質の良い睡眠がとれます。
お風呂で上がった体温が下がってきたタイミングで眠ると良いでしょう。
https://kosodatemap.gakken.jp/life/health/39969/
https://www.earth.jp/ofuro/bath-agent/002/index.html アース製薬 お風呂なび
https://www.yomeishu.co.jp/health/4272/ Yomeishu 楽しむ・学ぶ